LEDの明るさや色をコントロールするご依頼がよくあります。
MATHRAXの光の表現にはこんなこだわりがあります。
一般的にLEDは「光るか、消えるか」で、明るさをコントロールしています。
つまり電球のように光ったままで明るさが変わっているのではなく、目では分からない短い時間で点滅をしながら明るさを変えているのです。ちょっと難しいかもしれませんが、点滅中の「光っている時間」と「消えている時間」の比率を変えると、人間の目の残像効果で「明るさ」が変わって見えるのです。
多くのLEDのコントロールは、0~255までの256段階で明るさを表現しています。
フルカラーなら、赤が256段階、緑が256段階、青も256段階という具合です。256*256*256 = 約1670万通りなので、なんでも表現できそうに思いますが、実はそうでもありません。
例えばLEDには「黒」がないので、「黒い色」は「暗い光」として表現します。
「暗い光」のLEDの点滅時間の比率は、消えている方が大部分で光っているのはほんの少しだけ。
そうすると、人間の目はとても敏感なのでチラチラして見えてしまうのです。
また「2分ほどかけて少しずつ明るさを変えていきたい」場合、256段階では単純に計算すると0.46秒ごとに1ずつ数えることになります。光が明るくなってくると約0.5秒おきに変化しているものはわかりませんが、暗いところでは0.5秒おきにカクッカクッと明るさが変わっているのが見えてしまいます。
街の中で明るさや色の変わるLEDをよく見ると分かりますが、暗い部分はあまりきれいに変化せずにカクカクしたり、チラチラしたりして見えるものも中にはあります。
MATHRAXでは、そもそも暗いところを使わないよう対応していますが、最近は光の変化(グラデーション)をきれいに見せたいというお客さまが多いので、256段階の変化のところを2048〜4096段階で表現できるよう設計しています。
shz