3月22日(水)〜23日(木)の2日間、山形県にある東北芸術工科大学プロダクトデザイン学科にて、「LEDとArduinoをつかったワークショップ」を行ってきました。

このワークショップでは、Arduinoを使ってLEDの色を変える内容なのですが、それだけでは普通すぎるので、今回は「マジカルマスラックス」を作ったときにきれいだなぁと思った、電球色LEDとフルカラーLEDを使い、光を混ぜる内容です。

ワークショップ内容はこちらで公開しています。

 

2日間のWSで何を伝えればいいのかいつも悩みますが、今回は「時間軸を意識した色の移り変わりをLEDの光で表現する」という課題を設定してみました。夕焼けから夜になる空の色のように、何色から何色かへ変わるプログラムの色の数値をいじって、「自分がきれいだと思う色の移り変わり」を表現する課題です。

時間を意識するためには「時間のものさし」が必要です。「1秒」と「2秒」の違いはなんとなくわかると思いますが、「0.1秒」「0.5秒」の違いはわかるでしょうか?多くの人は「1秒」が、時間の最小単位になってるのではないかと思います。それは日常では時計の針くらいしか判断するものがないからだと思います。「0.1秒おきにLEDが点滅」「0.5秒おきにLEDが点滅」というプログラムを書いて光を見ればわかりますが、その違いは全く違います。

 

まずは小さな赤いLEDを点滅させる、そんなプログラムを書いて実験しながら、電球色とフルカラーのLED回路をハンダ付けをして、1日目がおわります。

 

 

2日目は、プログラムについて時間を取りつつ、Arduinoのプログラムの書き方から、だんだんと色の変化のプログラムへと進みます。

今回、僕が新鮮だったのは「赤と緑と青の光を混ぜれば○○色になるから、数値を変えてみてね」という説明をしたところ、「微妙な色をつくる場合は、いちいち数値を変えて光らせてみないとわからないんですか?」という質問。「フォトショップとかのRGBと一緒だからそっちである程度検討つくよ」と応えたら、その学生さんは「そっか!」とささっとやってました。ちょっと新鮮。。

 

ニトリで買ってきたコップでLEDの光を拡散させたりしながら、電球色とフルカラーの2つのLEDの配置とかを考えてもらいます。中に葉っぱを入れてみたり、コップに穴をあけたり、水にLEDを入れてみたり。いろんな工夫がありましたが、それぞれに「テーマ」を設定しているところが面白かったです。

 

 

コップに穴をあけて、光にテクスチャーを出してみたり。

 

光を混ぜるんではなくて、分けるよう工夫したり。

 

水のなかにフルカラーLEDを入れて、水面ギリギリに電球色のLEDを置いてる作品。

 

コップは使わず、紙の作品とあわせたり。

 

中でも「自分の故郷は海がきれいで、そのきれいな海の深さをLEDの色で表現してみました」というのが僕のお気に入りです。

 

予想していたよりもハンダ付けは順調に。プログラムのほうも、全てを理解するのはこの時間では難しいけど、ピンポイントに数値を変えたりすることはスイスイできて、びっくりしました。そして何より、何かを作る際に何も言わなくても自分でテーマを設定できてることも、すごいなぁと思いました。

 

最後に記念写真。柚木先生、西澤先生、みなさん、どうもありがとうございました!