展覧会「茶の湯に吹く風」の宣伝美術を担当してくださったデザイナーの桑田知明さんが、タイトルロゴのコンセプトを表現してくださったプロダクトと映像を制作してくださいましたので、ご紹介したいと思います。

Design: Chiaki Kuwata

今回の展覧会のタイトルにもある「風」は、茶の湯にも関係の深い禅の世界において、見えないものや常に移ろいゆくものを意味しています。

また、同時にどこにでも存在するものである、という仏性も表しています。

桑田さんは、今回のタイトルロゴを、有機的な指先の線が風で動くような、そんなイメージでデザインしてくださいました。

文字に見えるはずのない線が、文字に見えることで、私(たち)が見ている視覚とは何か考え、一瞬の体験と感覚で、作品と身体が連鎖し、記憶を呼び覚ますことができると、伝えたいとのこと。そしてそれは、視覚のみならず、五感それぞれにも実は当てはまるのではないか、と仰っていました。

MATHRAXも、人と人、人ともの、人と環境の間に生まれる相互関係や働きについてをテーマに制作を続けていますが、「風」は、その見えない繋がりを表象しているようにも思えます。私たちが何かに思いを馳せ、ふとそこに答えをみつける時、きっと映像のような現象が起こっているのかもしれません。

展覧会「茶の湯に吹く風」のビジュアル

今回も、会場施設のスタッフさんをはじめ、学芸員さん、制作のコラボレーターさんからデザイナーさん、インストーラーさんまで、さまざまな職能を持った方が共に展覧会を共に作り上げてくださいました。ありがたかったのは、それぞれに今回のテーマを掘り下げて、パフォーマンスを最大限に発揮して表現してくださったことです。この場を借りて、御礼申し上げます。

MATHRAX