千葉県の中房総国際芸術祭「いちはらアート×ミックス」(3/21〜5/11)にて
「森ラジオ ステーション」や「星ぶどう」を展示されていたアーティスト、木村崇人さんのご紹介です。
▲小湊鉄道の月崎駅に出現した「森ラジオ ステーション」
今回、森と人をテーマに作品を制作された木村さん、
昨年はコンセプトや機材のご相談で、よくMATHRAXを訪問してくださいました。
面白いことに、木村さんが話す「森」のお話を聞いていると、
普段感じている森の印象がまったく違うものに感じられます。
それは、森の中の動物の習性のことであったり、
その動物の行動をすべて見極めてしまう森の達人の話だったり、
動物とそこに住む人たちの関係性だったり…
最終的には私たち人間についても考えさせられるものなのです。
▼詰め所の中は、森の音をライブで聞けるラジオステーション。所どころに楽しい仕掛けが…。
実は、この作品プランの背景にある「森、人、動物」の問題を聞くにあたり、
これはかなり忍耐のいる難しそうな問題だなと思いました。
森にどう歩み寄るか、もしくは人にどう歩みよるか…
しかし、木村さんが双方の間に立つことで、
この作品の背景にある「森、人、動物」が共に生きていく上での現状や問題に
ひとつの展望を見せてくれたような気がします。
この場所は、長く地元の方々とコンセプトを共有されてきた木村さんの、
優しさと強さがつまっている気がして、とても清々しい空間でした。
お聞きした話によると、
この作品の会場には、すでにたくさんの動物たち、虫たちが住みだし、
作品自体も存続されるかもしれないとのこと…!
アートをきっかけに、地域の人たちと育てて来たものが
この先へつながっていくのは嬉しいことですね。
MATHRAX