2015年8月29日、CQ出版社発行の「MOTORエレクトロニクス No.1」が発売されました。
MATHRAXは雑誌の創刊にあたり、ロゴのデザインや表紙・内部のイラストなどを担当させていただきました。
最近では、ハイブリッドカーや電気自動車(Electric vehicle)が大分増え、
エンジン音のしない車を見かけることも多くなってきました。
こちらの雑誌では、そんなEVモーターの基本をはじめ、EVカートのレースや現状、
「EVブラシレス・モータで走りを制す」と題して、モーター制御の奥深さを追求するような内容です。
(丁寧に書かれているので、私たちとしてはぜひ美大の方にも読んでもらいたいなあ…と思っています!)
下の写真は、CQエレクトロニクス・セミナの講師を務められていた内山英和氏、柳原健也氏による
「実習・モータ&インバータの原理と組み立て」の様子です。
原理はもちろん、モーター制御の基板の組み立てから、モータのコイルの巻き方を丁寧に説明してくれ、
今回、デザインの勉強のために伺った私たちも、モーターの面白さをしっかりと体験させていただきました。
制御基板の組み立てと内山氏によるコイルの巻き方の指導
コイルを巻いたモーターはギアを通して車輪に動力を伝えます。
この巻き線は、巻けば巻くほど遅い車になってしまい、
かといって巻き数が少ないと、電池をすぐに消費してしまう車になってしまうのだそうです。
特に決まった答えがあるというわけではなく、
例えば、EVミニカートのレース場のコースの特徴(勾配など)も考慮にいれながら
車全体をセットアップしていかなければならないのだそうです。
今回、MATHRAXへデザインを依頼してくださったCQ出版社の山本氏からは、
創刊にあたり、今後の教育や産業の発展を含んだEVへの熱い想いをお話していただく機会がありました。
それは、美術やデザイン出身の私たちにも
今後の技術や教育、生活の面で、じっくりと考えさせられるものがありました。
たとえば、これからの自動車の開発(自動車に限りませんが)は、
モーターのパワーエレクトロニクスやアナログ技術だけでなく、
マイコンのプログラムなど、ソフトウェアの開発技術とが巧みに結びついた
技術や考え方が求められてくるのだそうです。
今後はますます、アナログとデジタルの間をつなぐ感性や感受性を
自ら豊かに活かしていけるような能力も必要になってくるのかもしれません。
この場をお借りして、CQ出版社の山本さん、斎藤さん、創刊に携わってくださった皆さま、
セミナの講師の内山氏、柳原氏、
試走会でお世話になりました工業高等専門学校の先生、生徒さんに御礼申し上げます。
MATHRAX