9/4まで茅ヶ崎市美術館「じぶんのまわり」展にて展示されていた
language〔ランゲージ〕という作品のご紹介です。
この作品は昨年、株式会社資生堂主催の「LINK OF LIFE さわる。ふれる。美の大実験室 展」にて、資生堂の研究員の方と共に制作・展示したものです。

その時の様子はこちらからどうぞ。
language @LINK OF LIFE展 (2015)

language〔ランゲージ〕は動物や花などのオブジェが、
光・音・香りの異なる特性(それぞれのランゲージ)を持って体験者と環境をつなぎ
人の「触れる」という行為が一期一会の空間を作り上げる作品です。

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私たちが日常で使う言葉は、自分の意思をどれだけ相手に伝えられているでしょうか。

「language」は、触れる行為と光・音・香りをつなぎ、
文字や言葉とは異なるコミュニケーションの可能性を探った作品です。
それもまた新しい「言語」であるという意味が込められています。

作品には、木でできた動物(ゾウ、サイ、馬)と花のオブジェが3組あります。
その動物をそっとなでると、オルゴールのような音を奏でます。
すると周りの花が呼応し、淡い光と香りを放ちます。
3つの香りはそれぞれ異なり(ドライフルーツ、はちみつレモン、グリーンハーブ)、
さらに空間で混ざることで、バラの花の香りになるよう調香されています。

香りは目には見えませんが、知らず知らずのうちに広がり、場や人を緩やかにつないでくれます。
また香りが空間上で混合されることで、その人が、その場所で、その時にしか感じられない香りとなり、
人々の中にパーソナルな記憶として残りつづけることも考えられます。

奏でられる音は不協和音になりにくいペンタトニックスケールを採用し、
誰が奏でても調和のとれた心地よい響きに。
3種類の動物が3オクターブ分の高低差のある音を奏でることで、ひとつの世界観を形づくります。

自分の「触れる」行為が、人知れず自分の周りから環境へ響き、ただの一人じゃなくなっていく・・・
そんな時間を体験できる作品です。

〈制作〉
中西 裕子・松本 薫/資生堂グローバルイノベーションセンター
久世 祥三・坂本 茉里子/MATHRAX

〈協力〉inu it furniture
〈映像撮影〉小林温志
〈写真〉KENJI KAGAWA (highlight inc.)