2019年の夏に茅ヶ崎市美術館にて開催された展覧会「美術館まで(から)つづく道」。展覧会に至るまでのリサーチとして茅ヶ崎でのフィールドワークを行った様子を紹介しています。


▶︎ 関連記事:「美術館まで(から)つづく道」にいたる道

2018年2月25日の第一回目は、聴覚に障害をもつ西岡克浩さんと共に茅ヶ崎を歩きました。
表現者からは、メディアアーティストの金箱淳一さん、音空間デザイナーの原田智弘さんが参加。
西岡さんの手話通訳者の和田みささんと市川節子さんにもご一緒いただきました。

フィールドワークやワークショップの様子は、茅ヶ崎市美術館のブログでも詳しく紹介されていますので、ぜひそちらもご覧ください。(記事の下にリンクを記載しています)


photo: kenji kagawa

JR茅ヶ崎駅の南口
点字ブロックの多い茅ヶ崎駅のバス停
高砂通りの入口
懐かしさを感じる商店街の電灯
駐車場の奥にこんもりと緑が茂る小山

高砂緑地を入る

高砂緑地の門
高砂緑地の松林
緑地の中の分かれ道
ぐるりとのぼる坂
茅ヶ崎市美術館

インクルーシブデザインのファシリテーター
鎌倉丘星さんによる講習会

インクルーシブデザインについてのレクチャー
ファシリテーターの鎌倉丘星さん

聴覚の感覚特性者・西岡克浩さん

聴覚の感覚特性者・西岡克浩さん

メディアアーティストの金箱淳一さん

西岡さんとコラボレーションするメディアアーティストの金箱淳一さん

音空間デザイナーの原田智弘さん

同じくコラボレーションする音空間デザイナーの原田智弘さん

さっそくフィールドワークへ!
行き先は西岡さんが行ってみたい場所

受付に集まってフィールドワークに出発

ファシリテーターの鎌倉さんが西岡さんの行動の観察を促す

西岡さんを観察してみてと参加者に促す鎌倉さん
覗き込む金箱さん
携帯で行きたい場所を検索する西岡さん

一緒に歩いているとどうしても話しかけたくなる
手話通訳の和田さんと市川さんが入れ替わりで逐次通訳してくれる

手話通訳の和田みささんと市川節子さんが話を伝えてくれる

音が聞こえないと車が後ろから来るのは怖い?
むしろ西岡さんは車に乗ることが大好きなのだそう

雄三通り<a href=

ランチをしたいお店を発見!

探していたお店を見つけた!
残念ながらランチ終わっちゃった
別のお店を探そう

残念ながら席が足りず別のお店を探すことに…
そんな時でも観察を促すことを忘れない鎌倉さん

西岡さんはどのようにお店の人とやりとりしたのかな?
西岡さんに聞く金箱さん
原田さんも気づきをメモ

ようやく皆で入れたお店では
ランチのメニューを携帯に打ってお店の人に見せながら注文

頼みたいメニューを携帯に打って
店員さんにオーダー

西岡さんと筆談でも話してみる
別のテーブルにいた通訳さんと手話で話すスピードの違いが顕著で驚く

手話ができない私たちは筆談で質問
少しずつだけど楽しいコミュニケーション

美術館に戻る時は梅の香りをもっと強く感じる

梅の花がより強く香っている気がした帰り道

フィールドワークの気づきを小さなアートワークに.
共感のための感情マップを作成していく

インクルーシブデザイン・ワークショップ

梅の香りを嗅いだ時の感情は?「快」
ランチを注文する時は大変?「普通」

観察したことを西岡さんに伝えて感情マップを作る
快、不快、どちらでもないに分類する
たくさんの人に囲まれて大変そう?という観察メモは「快」エリアへ

「快」の欄にある気づきを抽象化し言葉にまとめていく

今回は「快」のエリアからキーワードを抽出する
言葉にしてみる
共有できる色と香りに注目?

その言葉をもとに
西岡さんの「快」をもっとレベルアップするためのアイデアを粘土で形にしてみる

フィールドワークの印象をねんどの形に起こす
寄り添う粘土

香りの出る靴や、歩いた道が光るなど
短時間で形にして共有し、アイデアを次々と出していく

具体的な形と抽象的な形が生まれてくる
一人一人発表していくと自然とオブジェたちがコラボレーションしだす

気づけばテーブルがアイデアでいっぱいに.
このチームはその後も定期的に集まって制作を行っていくことに

何度かこのルーティンを繰り返してどんどん抽象化する
机の上が抽象化されたねんどの道でいっぱいに

参加者プロフィール

西岡 克浩
美術と手話プロジェクト代表、丹青社/聴覚障害者
文化施設の空間づくりに携わる傍ら、ユニバーサルミュージアム活動、ダイバーシティ研修等を実施。「色々な人と、ともに体験し、ともに考えていく」を合言葉に、様々な人と美術を楽しむ活動をしている。

金箱 淳一
メディアアーティスト/神戸芸術工科大学助教
1984年長野県生まれ。楽器インタフェース研究者、博士(感性科学)。大学で教鞭をとる傍ら、障害の有無にかかわらず共に音楽を楽しむためのインタフェース「共遊楽器(造語)」を研究している。

原田 智弘
音空間デザイナー/ソラソレ堂
1970年福岡県生まれ。作編曲家、音楽プロデューサー。カテゴリーに囚われないサウンドクリエーションを行い、公共空間のサウンドデザインの他、ユニバーサルサウンドデザインの提唱・開発を進めている。


第一回フィールドワーク&ワークショップ 参加メンバー

感覚特性者
西岡克浩(美術と手話プロジェクト代表/感覚特性:聴覚)

手話通訳者
和田みさ(美術と手話プロジェクトメンバー)
市川節子(美術と手話プロジェクトメンバー)

表現者
金箱淳一(メディアアーティスト)
原田智弘(音空間デザイナー)

コアメンバー
鎌倉丘星(株式会社インクルーシブデザイン・ソリューションズ取締役/弱視・車椅子)
久世祥三(エンジニア/アーティスト/湘南工科大学教員)
坂本茉里子(デザイナー/アーティスト)
藤川悠(茅ヶ崎市美術館学芸員)

サポーター&リポーター
野呂田純一(公財)かながわ国際交流財団 副主幹
谷津光海(湘南工科大学総合デザイン学科 久世研究室 3年)

記録
香川賢志(写真)
金明哲(映像)

〈企画〉茅ヶ崎市美術館
〈主催〉公益財団法人茅ヶ崎市文化・スポーツ振興財団/公益財団法人かながわ国際交流財団
〈協力〉湘南工科大学総合デザイン学科/㈱インクルーシブデザイン・ソリューションズ
〈関連事業〉MULPA(マルパ):Museum UnLearning Program for All/
      みんなで“まなびほぐす”美術館―社会を包む教育普及事業―
      マルパ特設サイト

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