ふなばし三番瀬環境学習館「オンラインワークショップ活動報告書 −コロナ禍で見えた新たな地平」の冊子制作にデザインとイラストレーションで関わらせていただきました。

三番瀬の干潟 / ふなばし三番瀬環境学習館 / 干潟を見渡せる展望デッキ

ふなばし三番瀬環境学習館は、千葉県船橋市の三番瀬(さんばんぜ)という干潟に隣接した学習施設です。
2020年、新型コロナウイルス感染症の世界的流行のなか、休館を余儀なくされた当施設。この報告書では、自分たちの存在は不要不急なのか?という問いにはじまり、新たな挑戦に踏み出しはじめる様子や、実際に行った数々のオンラインワークショップの事例が、サイエンスライターの宇津木聡史氏によってレポートされています。

完成した報告書 第1章の冒頭 / 第1章に使用したイラストレーション

第1章は「さぁ、どうする?」と題して、休館の中、試行錯誤を重ねるスタッフの皆さんの姿をストーリー仕立てで。第2章は「いざ、やってみた!」と題して「三密」を避けるワークショップの取り組みを7つの事例で紹介。第3章は、識者にこれまでの取り組みを評価していただきつつ、今後を見据えた新たな活動方法を考える館長・副館長の言葉でまとめられています。

第1章の手作りスタジオの紹介 / 第2章のワークショップの事例紹介

Zoomで開催されているオンラインワークショップ「生きもののしくみを知ろう『魚』」の様子(写真:井内雅倫)

写真は、取材時に拝見したオンラインワークショップ「生きもののしくみを知る『魚』」の様子です。

このワークショップでは、学習館のスタッフがZoomで生きもののしくみを解説してくれるのですが、参加者も自宅で同じ生きものを用意し、観察、解剖していくスタイルです。双方向のコミュニケーションがとれるため、作業のアドバイスや参加者の疑問、質問に答えてくれたりも。子供にも分かりやすい伝え方で、大学レベルの知識まで幅広くおさえた内容を紹介してくれます。

とても面白かったので、私も思わず「誰でも参加できますか…?年齢制限、ありますか?」と聞いてしまいました。「三番瀬ちびっこ探検隊」(幼児向けの干潟観察)のように対象を明記しているものもあるとのことでしたが、基本的にはOKとのことでした!
ご興味のある方は、ぜひサイトのイベント情報をご覧ください。

ふなばし三番瀬環境学習館|イベント情報


干潟を観察する「三番瀬ちびっこ探検隊」 / 干潟ではトランシーバーを使う

昨年は、様々な環境の変化から、誰もが先の見えない状況に不安を感じ、途方にくれ、自分自身の存在を幾度も振り返るような年でした。経済も落ち込み、文化・芸術活動も自粛せざるをえない中で、人は環境や社会の中でどんな風に生きたらよいのか、再度考えさせらるような時間だったと思います。

そんな中、この報告書にもあるように「学びを止めたくない人はたくさんいる。私たち(学習館)は決して不要不急な存在ではありません。」というスタッフの方の言葉には、とても力をもらいます。

私は今まで、魚、イカ、エビなどをまじまじと観察したりする機会がそれほどなかったのですが、スタッフの皆さんに生きもののことを教えてもらうと、何だか俄然、その生きものが愛おしく感じられ、世界がそれまでとは変わって見えてくるのを感じました。

勉強や学習と聞くと、どこか難しく聞こえ、身構えてしまうところもあるのですが、学びは自分の世界の変化の連鎖だと気づくと、なんだか楽しいものです。そして自分の生活につながっていると思えると、さらに世界が面白く豊かに感じられてきます。そんなことを、ふなばし三番瀬環境学習館のスタッフの皆さんが、あらためて教えてくれたように思います。

この場を借りて、制作に関わってくださった全ての関係者の皆様に御礼申し上げます。

ふなばし三番瀬環境学習館 
オンラインワークショップ活動報告書 −コロナ禍で見えた新たな地平


発行者 ふなばし三番瀬環境学習館
編集・執筆 宇津木聡史
デザイン・イラスト 久世茉里子〔MATHRAX〕
協力 井内雅倫
印刷 株式会社リーブルテック
協賛 日本財団、株式会社リーブルテック

MATHRAX