こちらは六甲ミーツ・アート2013にて展示されている田中健司さんの「グラデーションズ」という作品です。音楽は作曲家の宮内康乃さん。
MATHRAXは機材協力をさせていただきました。
天井から吊られたモニタには六甲の山と空の景観が映されているのですが、
その映像の光の移り変わりは空間全体の光と同調しています。
映像を見ているというより、体感しているというイメージでしょうか。
光に滑らかに見えるよう壁はホリゾントになっているので、その場の光に包まれるような空間になっています。
こちらの作品は、ガーデンテラス周辺のフードテラス近く、作品番号50番の場所で展示されています。
18時からは、作品番号51番の見晴らしの塔で、「六甲光流2013」という作品のプロジェクションマッピングも行われています。
写真は、LEDの光をPCでコントロールするためのデバイスです。
田中さんから機材の相談を受け、作品のアイデアを聞いているうちに、
私たちも繊細な表現を目指したくなってしまい、
使用するLEDから、LEDの特徴を活かすためにどのような映像にするのか等のヒアリング、
デバイスとプログラミングとの連携などをかなりやりとりしました。
(逆にいろいろとお手間をかけたかもしれませんね^^;)
LEDの表現の幅は、通常よりかなり幅広く設定できるようにしています。
その分、LEDの特性を見極めて、きれいなグラデーションを描けるようにし、
その上処理を重くしないようなプログラムを書かなくてはならないのですが、
私たちにはまだまだ素材との向き合いが必要だなあと感じました。
私たちは表現をすることに関して既存のものをそのまま使うのではなく、
(例えば、日本画を描く時に岩を砕いてにかわで絵の具を作るようなイメージでしょうか…)
素材を分解して再構成し直すところからやりたくなってしまうようです。
たとえ見ている人がそのことに少しも気づかなくても、
私たちには作品やシステムそれ自体がどのように構成されているかが重要だったりするのかもしれません。
多忙な時期にこちらの意図を汲んでもらった田中さんには本当に感謝!
ありがとうございました!
MATHRAX