2013年10月9日(水)、渋谷のFabcafeで行われた、渋谷アートファクトリー計画「Fabスターターズ ガイド」
第5回目は、「灯りとわたしとインタラクション」という内容でMATHRAXが講師を担当させていただきました。

 

今回は、教育機関でもよく用いられている「Arduino」というマイコンボードを使い、
センサとLEDを使って、インタラクションのあるオリジナルの灯りを作ってみることに。

ゼミの時間は3時間と限られているため、電子工作やプログラムを中心にレクチャーするのではなく、
アイデアをどのように出すか、制作にあたってどのような取り組み方をしていくのかを中心に進めていきました。

さて、みなさん、どのような灯りのアイデアを考えてくれるのでしょうか?

 
kibanallpartsLED用の基板、5つ分のセンサをのせた基板は、全てMATHRAXの手作りです!

 

さまざまなセンサ

今回は、操作や入力を「センサ」、それに対する反応や出力を「LEDの光」に設定して
各々の灯りを作っていきます。

インタラクションとは「相互作用」の意味を持つ言葉ですが、
“灯り(LED)”と”インタラクション”の間に、「わたし」なりの気持ちや考えを入れてもらう事が
このゼミのねらいでもありました。

 
用意したセンサは以下の5種類!

 1、可変抵抗(小型ボリューム)
 2、振動センサ
 3、圧力センサ
 4、照度センサ
 5、フォトリフレクタ

 

センサは、それぞれ異なった特徴や特性を持っているため、
それぞれ同じようにArduinoに接続して、センサの反応をそのままLEDの光に反映させてみても、
LEDの光り方はまったく違います。

皆さんには、それぞれのセンサの特徴を、実際に手で触れて感じ、
どのような反応をするのか確かめてもらいます。

フォトリフレクタという光の反射を感知するセンサを使っているグループは、
ものの白と黒の色の違いによって変わるセンサの反応を確認中。
同じ黒い色でも、素材によってセンサの反応が違う事を発見していました!

04led_02ギンガムチェックの布や、マス目のあるノートの上をセンサで滑らせてみたり。

 
センサの名前は、主に工業用に付けられていることが多いのですが、
自分たちで何かもの作りをする際は、その名前の通り使う必要はまったくもってありません。
思いも寄らない使い方で、反応の限界値を探ってみたり、
時にはセンサの気持ちになってみたり… 自由な発想でセンサにふれてみるのがおススメです。

例えば、光センサがどのようにして光を光としてとらえているのか、
感圧センサがどのようにして圧力の強弱を感じているのか、
センサの構造まで想像を膨らませてみることは、新しいアイデアを生むきっかけにもなります。

 

センサを使ったMATHRAXの作品例

shimauma

上の写真は、MATHTRAXの久世が2007年に作ったスイッチシリーズの一部です。

室内照明のスイッチの枠の中にいるシマウマの絵を左右にひっぱると、
白と黒の模様を見分けて電球の照明をそれぞれ明るくしたり、暗くしてくれたりします。
(白と黒の中間に合わせれば、微妙な調光もOK)

他にも、光センサ(今回使用するものとは別のCdS)を使った「星の竪琴」、
同じく、光の反射を感知するフォトリフレクタを使った「プーラン」、
感圧センサをつかったアーティストのパフォーマンスの映像などを紹介。

LEDの光り方に関しては、ボタンを操作することでLEDが虹色に変化する魔法のステッキ、
マジカルマスラックスなどを紹介しました。

 

アイデアを発表

ゼミ生の皆さんには、
まだ、センサと出会ったばかりの新鮮な感想なども教えてもらいつつ、
こんな灯りができるといいな、とか、こういうものが欲しい!というアイデアを発表していただきました。

12月のゼミの講評会までに、どのようなアイデアと形になっていくのでしょうか。
ゼミ生方それぞれのバックグラウンドから生まれてくるものがちらりと垣間見れると嬉しいですね!
楽しみにしています。

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当日のゼミのページはこちらから。

FabCafeさんがアップしてくださった当日のレポートはこちらです!
 
 
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