2023年2月19日(日)、東京都の府中市生涯学習センターにて「いしのこえとみかげ」ワークショップを行いました。その成果展を3月4日(土)〜12日(日)の間、府中市郷土の森博物館〈旧田中家住宅〉にて開催します。

展覧会では、ワークショップ参加者とともにつくり上げた体験型の作品の展示を行います。今回、ワークショップをサポートしてくださったラッコルタ-創造素材ラボ-さんの様々な素材やMATHRAXの石にまつわる作品、素材提供企業のインタビュー映像なども展示予定です。展示期間は、梅まつりも開催されているそうですので、ぜひお誘い合わせの上、お越しください。


ラッコルタ ー創造素材ラボー
地元企業から提供された素材を、創造活動に活かす仕組みづくりをされているNPO法人アーティスト・コレクティヴ・フチュウ(ACF)のプロジェクトです。 アーティストのワークショップを通じて、子供や大人が素材から発想した表現づくりに取り組まれています。

成果作品《いしとみかげ》について

《いしとみかげ》は、本展覧会の前に開催された「いしのこえとみかげ」ワークショップの参加者の方々と共に制作した作品です。
このワークショップは、府中市の多磨霊園のそばに拠点を構える玉川石材工業株式会社さんからご提供いただいた、墓石見本の「御影石」をモチーフに、私たちと石との関係をもう一度捉え直すために構成しました。

私たちは、このワークショップを通して、「なぜ人は、石に願いを込め、祈りを捧げ、拠り所とするのか」、そして「人と石の関係」について探ってみたいと思っていました。お墓も生きている人と亡くなってしまった人の世界の「境」となるものです。しかし、同時に「つながり」でもあり「拠り所」となるものでしょう。今回、私たちは「自分と石とのつながり」を参加者の方々と共に考える時間をぜひ持ってみたいと思っていたのです。

御影石の「御影(みかげ)」は、兵庫県の六甲山で花崗岩を採石し加工していた町の名前でもあるそうですが、「魂」や「亡くなってしまった人の姿」という意味もあります。今回、参加者の方には、自分のピンとくる御影石を一つだけ選んでいただきました。それは、その石に寄り添う「みかげ」を感じ取るような、そんな時間になればと考えたからでした。

仏教哲学者で、禅の思想家である鈴木大拙は、庭に石を置くとそれは友達になり、「モノ言うと、ワレに向かって返事をする。」また、石に「人の魂を分け与えている」とも述べています。自分の選んだ石は、自らが分け与えた魂(=みかげ)が寄り添って、石の姿で呼応してくれているのかもしれません。


展覧会|ラッコルタ-創造素材ラボ-「いしのこえとみかげ」成果展示

日 時:2023年3月4日(土)〜12日(日)10:00−16:00
場 所:府中市郷土の森博物館 東京都府中市南町6-32 和室(旧田中家住宅)
観覧料:無料
    (施設への入場に別途入場料が必要となります。大人 300円、子供・府中市民 150円)

主 催:東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京、
    NPO 法人 アーティスト・コレクティヴ・フチュウ(ACF)

資材協力:玉川石材工業株式会社、株式会社TOKIO Lab、日本光具株式会社、一般社団法人まちづくり府中、
     株式会社F.F.P.、株式会社協和、樋口鞄工房株式会社、株式会社サーカス、サトー洋裁教室、
     矢島歯科医院、GREEN


お問い合わせ

NPO法人アーティスト・コレクティヴ・フチュウ[ACF]
E-mail:https://acf-tokyo.com/contact/

※本事業は東京アートポイント計画の一環で実施しています。

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