東南アジア4ヵ国を旅しながら音楽と芸能をリサーチする旅に出ている作曲家・宮内康乃氏と、タイの古都チェンマイをめぐった3日間の様子(vo.2)をご紹介します。
Second day
この日は、約1.6キロメートル四方の城壁に囲まれた旧市街の中をめぐってみることに。
この城壁は、1296年にラーンナー王朝を建都する際に建てられたものだそうです。
朝は車の通りも落ち着いている旧市街の外
旧市街への入口のひとつ・ターペー門とその城壁
大きな寺院については入場料がかかるところもありますが、
街中の寺院はマナーを守れば自由に参拝することができました。
私たちもお坊さんにお経を読んでもらい手に聖糸を結んでもらったりと、
日々の喧騒から離れ、どこか落ち着いた気分に。
日常ではなかなか意識をすることはありませんが、
人々が長く紡いできたものに、分け隔てなく見守ってもらっているような気持ちになり、
なぜか国外でほっとするのを感じるのでした。
ふと立ち寄った寺院ワット・パン・オン(Wat Phan On)
突然の雨も街中の傘がうけとめてくれたり…
タイの山岳民族アカ族の作るコーヒーが飲めるアカアマコーヒー(Akha Ama Coffee)で雨宿り
チークの木が美しいワット・パンタオ(Wat Pan Tao)
ワット・チェディ・ルアン(Wat Chedi Luang)
ランナータイ王朝の全盛期である1411年に建てられた仏塔(1438年に完成)
敷地内の寺院
私たちは寺院を参拝している途中でも、お坊さんのお経や聲明などが聴こえてくると
その音に向かって走り出し、採集しにいくという…周りから見るとかなりマニアックな旅人に見えたことでしょう。
昨年のミャンマーのサウンド・バムのツアーでもそうでしたが、
こんな感覚で歩いていると、様々な物事の質感が自ずと近づいてきます。
街中でも突然目に入ってくる先ほどの仏塔
ワット・プラシン(Wat Phra Singh)
異空間からゾウが出現したかのような斬新な意匠
足の裏の形の中に螺鈿で様々な要素が描かれている曼荼羅
チェンマイを建都した三人の王様の像
Fah Lanna Spa & Massageでタイ古式マッサージを体験
旧市街の外にあるワット・スアン・ドーク(Wat Suan Dok)
外の動物たちもどこかのんびり
歴代の王朝族代々のお墓
おしゃれなニマンヘミン地区へ移動して遅いランチ
ランチをしたカフェと衣類雑貨店が併設されているGinger
アートギャラリーやカフェが多い
Gallery Seescape
おしゃれなショップやアートギャラリーが多いニマンヘミンでは、Gallery Seescapeへ立ち寄り、アーティストであり、このギャラリーのディレクターのTorlarp Larpjaroensook(Hern)さんの作品を見たり、
スタッフの方にチェンマイの現代アート事情を聞いてみたり。
▶︎ CAC – Chiang Mai Art Conversation
今夜チェンマイ大学で現代アートの展覧会のオープニングがあるよ、と教えてもらい、
私たちも急遽足を伸ばしてみることに。
日も落ちて暗くなってきた大学をさまよい、校庭に寝転んでいた犬たちに吠えられながら会場を探すと、
不思議な光を放つ構内の一角のスペースでエキシビジョンが行われていました。
少しの時間でしたが、そこに集まっていた学生さんや先生と地べたに座って話したり、
作家さんに作品の紹介をしてもらったり。
突然の訪問にもかかわらず、あたたかく迎えてもらいました。
突然、作家さんから「あなたは普段、何をしているの?」と問われ、
その時はじめて、自分がインプットモードになっていたことに気づきました。
世界中のアーティストたちともっといろいろと話す機会を作ってもいいんだ、とはっとしたのでした。
この後は、宮内氏の滞在先へ移動しさらに積もる話を。
チェンマイの見所の案内や、現地の方とつながる機会をつくってくれた彼女には感謝の思いです。
MATHRAX