点字をうたうクマとバッファローは、2016年に茅ヶ崎市美術館で開催された「じぶんのまわり -耳でながめて 目でかいで 鼻でふれて 手できいて-」展にて制作された作品です。
点字をうたうクマ
じぶんのまわり 耳でながめて 目でかいで 鼻でふれて 手できいて
クマとバッファローは、この言葉を「点字」に変換したものを音楽にして歌っています。
点字は、縦3点、横2点、計6つの点で構成されていますが、
私たちは、凸面の点を「1」、そうでないところは「0」と見立て、点字を一文字ごとに数値に置き換え、
そこに音を割り当てました。
クマとバッファローはそれぞれ違った音質と高さで音を奏でていますが、
ネットワーク上で同期しており、息を合わせて点字を歌っています。
点字をうたうバッファロー
また、体験者は、クマとバッファローの背中をなでると不思議な音を奏でます。
人がふれることで「展覧会名の点字」から形成された音階(スケール)を体感することができます。
2016年の「じぶんのまわり」展、2018年の「いしのこえ」展(茅ヶ崎市美術館)では、
ネイティブアメリカンのスキルからインスピレーションを受けて制作した「いしのこえ」という作品とも
ネットワーク上のつながりを持ち、作品の様相を変化させるトリガーの役割を担っていました。
点字が施された展覧会のチラシ
クマをなでると別の作品「いしのこえ」も変化
作品「いしのこえ」
クマとバッファローは、作品「いしのこえ」と同じく、
ネイティブアメリカンの生活文化に縁のある動物たちをモチーフにしています。
クマは栗の木、バッファローはケヤキの木から削り出しています。
MATHRAX